相手は細菌

食中毒や風邪は、体内に入った細菌が引き起こす病気です。
多くの病気が、感染によって発症しています。
人間は、沢山の細菌に囲まれてくらしていますが、その中で病気になるものは決して少なくありません。
普段は何もしていないように見えても、体力が落ちたり、ストレスがかかって免疫が弱っていると病気にさせる菌も存在します。
口の中にいる細菌は、多くが無害なのですが、時には悪性のものもいます。
肺炎を引き起こす黄色ブドウ球菌は、抗生物質が効きにくいタイプが出てきていますが、これはもともと皮膚や口の中に普通に存在しています。

Salmonella Bacteria
風邪を引いて内科で薬をもらいますよね。その中に抗生物質があれば、当然服用します。
薬が効いて体内の菌が全て死ねば問題は無いのですが、時々生き残るものがいます。
それは抗生物質に対する抵抗力を持つものが生き残ったので、次に同じ薬を使っても効果がありません。
何種類もの抗生物質に対する抵抗力をもった細菌を、多剤耐性菌といいます。
もしこれが感染して炎症を起こしてしまうと、どんな薬を飲んでも効きません。
非常に怖い状態になるのです。

予防では、時には抗生物質を使うこともありますが、その投与はとても慎重に行ないます。
耐性菌が出来てしまうと、次に予防処置を行なうことが難しくなってしまうからです。

出来るだけ殺菌やクリーニングで対応し、どうしても汚れが減らない場合にのみ、抗生物質を利用します。
口の中は完全な無菌状態に出来ないので、悪い細菌を減らし、無害な菌を増やしていくようにします。
あとは全体の数をコントロールすることで、病気の発生を抑えるのです。

photo by: NIAID

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2014年7月17日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:予防の実際

口の中にいるものたち



人の身体には沢山の細菌が住み着いています。
その数は、口の中で2000億匹から4000億匹、皮膚や腸内にも大量の細菌がいます。

これらの細菌は常在細菌と呼ばれ、産まれてからしばらくして、他人から移動してきます。
基本的には接触感染を起こしてうつりますが、多くは無害な菌です。

腸内の細菌は、食物を分解し、消化を助けるための大事な働きがありますが、逆に毒素を産生して、体内の環境を悪化させるような細菌もいます。
腸内は常に身体にとって有益な菌と、悪さをする菌のバランスが保たれています。

細菌のバランスは、子供のときに決まってしまうので、それを変化させるのは早く行なわなくてはいけません。
口の中にいる菌も同じです。
同じ家族同士で常に菌の移動が起こってるので、もし口の中の菌を変化させるなら、家族全員で行なわなくてはいけません。
得に悪性度の高い菌を持ってる事が分かったのなら、速やかに家族で予防処置を受けるべきです。

一人が治療を受けて治っても、他の家族から再び移されては意味がありません。元に戻ってしまいます。
相手は目に見えないものですので、汚れのチェックだけでは分かりません。
症状が出ないので、自分では分からないのです。

まずは検査を受けて調べてみましょう。自分に問題があるのなら、家族にも問題がある可能性が高くなります。

photo by: musicalwds

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2012年8月15日 | コメント/トラックバック(0) |

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